トヨタ生産方式の標準作業とは

標準作業には、「基準時間(タクトタイム)」「作業順序」「標準手持ち」の3つの要素で構成されています。

標準作業は、物流作業改善の原点を示してくれます。改善を行うことで、標準作業が改訂されていきます。標準作業が改訂されていない現場は、改善が進んでいないということになります。

では、その標準作業の内訳を確認したいと思います。

標準時間(タクトタイム)

標準時間は、タクトタイムとも言われています。これは、物流においては1個の作業をどれぐらいの時間でできるか。正確には、「何分何秒で作業しなければならない」と具体的な時間を決めて、その時間以内にやるという時間を決めます。

もちろん、標準時間は、改善によってペースが速くなることは好ましいことです。ただし、この時間は物流作業のムリ・ムダ・ムラを無くすために、早すぎず遅すぎず、一定のペースを守ることが大切です。

作業順序

作業順序とは、物流作業をする担当者が、作業をしていく標準の順序のことです。今現在考えられる中で、最もムダなく仕訳や出荷作業、納品ができる作業順序のことです。

標準手持ち

標準手持ちとは、物流作業で行われる繰り返し作業を行っていく上で必要な最小の仕掛品(しかかりひん)のことです。仕掛品とは、工程の途中にある製品のことです。

標準手持ちは、工程間での途切れを無くし、各作業のつなぎのために必要です。