省人化の方法
トヨタ生産方式では、改善によって一人単位で人を減らすことを「省人化」といいます。とある作業を改善して0.5人の人工が減ったとしても、そこには一人必要ですので、省人化とは言えません。
この記事では、省人化の考え方と方法についてまとめました。
1人の作業のムダを発見し、正味作業とムダを取り換える
工数や作業の組み合わせを見直していくと、誰しも工程の中には正味の作業とムダを発見すると思います。これを全員一人ひとり正味の仕事とムダをピックアップしていきます。
ある人の正味の作業を、ムダが発生していた別の人に行ってもらうことで、ムダと正味の作業を取り換えることができます。すると、ムダばかりが溜まった人は、別の作業に従事することができるようになるので、省人化ができます。
省人化の例
例えば、物量が増加し、とある工程で人が足りなかったとします。そのときに増員された人が、「私はどこに入ればいいのだろうか?」と悩むことがあると思います。闇雲に増員するのではなく、各工程のバランスを考えて配置していきます。
また逆に、物量が少ない場合には、別の作業の補助に回ることができます。そのときに、それ以上人を抜くことができない状態であったとしても、手待ちが発生してしまいます。
このように、少人化を実現する為には、工程の見直し、作業の組合せの見直しが必要です。