トヨタ生産方式の表準とは

表準とは

トヨタ生産方式の表準とは、現状の実力や実態を誰もが判るように明確にすることです。「おもてひょうじゅん」といって標準と区別しています。

例えば、アパレルピッキングをしているときに、ハンガーから商品を取るときに、隣り合った商品を左右に移動させてから目的の商品をピッキングすると思います。無理やり商品を引っ張り出さずにそうすることで、目的の商品が取りやすくなると思います。

そういった物流でのコツは、やっているうちに身に付くものだと思いますが、そういったコツを自分自身のものにするだけでなく、誰かと共有することで、別の人のミスを防いだり、よりよいピッキング方法を生み出したりと、改善につながっていきます。

そのように、目に見えないルールやコツ、経験で得た勘などを誰もが判るようにすることを表準といいます。

作業手順の表準化

物流作業での改善の一歩として表準を行っていきますが、次のような手順で行うとよいでしょう。

  1. 1.現状の作業順序を表などにまとめる
  2. 2.作業順序毎の作業スピードを計測する
  3. 3.日頃から経験で得たコツや気を付けていることをみんなで話し合う

このように具体的にまとめていくと、物流作業の改善につながっていきます。