現状把握のポイント

トヨタ式改善の最初のステップに現状把握があります。その具体的な内容をご紹介します。

現場に出て問題を探す

問題は現場で発生します。まずはリーダー自ら現場に足を運び、問題点を探しましょう。

現場での作業者一人ひとりに問題点を挙げてもらいます。できれば一人100個の問題点を目指してください。全員の問題点を集めたら整理・集約し、全員共通の問題点があれば、早急に解決することを検討します。

問題の洗い出しは、質より量です。どんなに細かい問題でもかまいませんので、列挙していってください。

作業スピードをストップウォッチで測る

表準化された作業手順には、繰り返し行う「定常作業」と、それ以外の「スポット作業」があります。

定常作業は、一連の動作のスピードをストップウォッチで計測します。すると改善すべき箇所が見つかるかもしれません。

ストップウォッチで計測するときは、測定開始と終了のタイミングを決め、一定時間、数回の作業を測定します。また、複数の対象者でも測定してみてください。そのときに、一連の作業だけでなく、個々の作業の所要時間も計測します。

次にスポット作業です。スポット作業は、「なぜスポット作業が発生するのか」と問いかけてみてください。