物流倉庫での物流コスト削減事例

物流倉庫に発生するコスト

物流倉庫では倉庫内を頻繁に物が運ばれて、棚に置かれます。また、棚に置かれていたものを出荷していきます。このように物流倉庫での最も目立つ作業としては、物の出し入れです。ここに潜んでいるコストの無駄を削減していくことが、大きな物流コスト削減につながります。その物流コスト削減事例をご紹介します。

大きな荷物や重たい荷物を置く場所

トラックで品物が入荷してきたら、トラックに積まれている荷物を、フォークリフトなどを用いて倉庫内に運び込みます。最も単純に考えたら、倉庫内の空いているところに荷物を置くことでしょう。

ところが、出荷のときに置いた物が見つからずに発見するための時間がかかってしまったら、それはムダです。そこで考えられることは、商品に番号を付けておいて、その番号順に並べていく方法があります。もし、商品が統一された型番が付けられていたら、その順番通りに置くことも、出荷時に商品を容易に探し出すことができるようになります。

ところが、その番号による順番ですと、たまたま大きくて重たいものが倉庫の一番奥に置かれてしまうことがあります。その商品の入出荷は慎重に運ぶ必要があり、入出庫に時間がかかってしまいます。狭い倉庫であれば、他の商品にぶつけて商品価値を失ってしまわないように、なおさら慎重になります。

そこで、大きなものや重たいものは、倉庫の一番手前に置くようにして、入出荷しやすくします。それを作業者全員で把握しておくことができたら、物流に時間がかからないので、人件費を削減することができることでしょう。

小さな荷物であっても頻繁に入出庫されるもの

小さな荷物であったとしても、頻繁に入出庫されるものは、やはり倉庫の最も手前に置いておく必要があります。なぜなら、人が行き来するための時間を大幅に短縮できるからです。

トヨタ生産方式による改善では、作業時間の計測を行って、無駄なことが発生していないか、どこが無駄な時間でどれぐらい改善できそうかを調べることがあります。

例えば、1つのものを運ぶのに1分かかっていたとして、それを60回運んだら1時間の作業時間になります。もし、ものを運ぶ時間を30秒に縮めることができたら、同じ作業を30分で完了できる計算になります。

このように、ものを運ぶ時間も物流倉庫での物流コスト削減では、大切な要素になります。