物流いろは

物流作業での問題点の見つけ方

物流作業には、物流作業と在庫の保管があります。トヨタ生産方式での改善では問題点の発見が大切です。それぞれの場面での問題点の見つけ方をまとめました。

現状把握のポイント

トヨタ式改善の最初のステップに現状把握があります。その具体的な内容をご紹介します。

トヨタ式改善の具体的な方法

トヨタ式で改善を行っていく具体的な方法は、改善必要点を発見し、現在のやり方を分析します。なぜ質問で着想を得て、あるべき姿を目標に定めます。自由にアイデアを出して改善案を作成し、実施します。最後に改善後実施後の確認を行います。

トヨタ式改善の基本的な流れ

トヨタ式の改善では、基本的に「1.問題の発見」「2.真因の追究」「3.対策・立案」「4.実施・効果検証」の順で行い、また1.問題の発見を行います。改善は行動力とスピードが命です。改善の議論であれこれと小田原評定をするよりも、まずはやってみることが大切です。

トヨタ生産方式の表準とは

トヨタ生産方式の表準とは、現状の実力や実態を誰もが判るように明確にすることです。「おもてひょうじゅん」といって標準と区別しています。

作業改善と設備改善

トヨタ生産方式での改善には作業改善と設備改善があります。作業改善とは、作業上のルールや物の置き方やレイアウトなど、作業動作そのものを改善することです。設備改善とは、装置の導入や設備の自動化をするための改善です。

稼働率と可動率

トヨタ生産方式では設備保全の考え方として「稼働率」と「可動率」があります。稼働率とは、受注に対して設備をどれぐらいの割合だけ動かすかです。可動率とは、設備を動かしたいときに動く状態の設備がどれぐらいあるかの割合です。

目で見る管理

トヨタ生産方式での「目で見る管理」とは、異常が発生したときに、誰もが異常が発生したと判る仕組みのことです。「目で見る管理」の例や作業の遅れや進みの「目で見る管理」のメリットについてまとめました。

保管7原則

トヨタでは棚・平置き保管に対して保管7原則という考え方があります。「形状別保管」「縦置き保管」「手の届く範囲」「重量物は中・下段へ」「所番地化」「目で見て分かる異常管理」「流動別保管」の7原則です。

自動倉庫の活用

大きな物流倉庫では、人手不足の解消とコスト削減、倉庫の効率的な利用を考えて、自動倉庫を導入しているところも少なくなく、これから自動倉庫を導入することを検討している倉庫もあることでしょう。自動倉庫を導入するときのトヨタ生産方式での考え方についてまとめました。

滞留と仮置きのムダ

物流の工程間で、後作業の進捗が遅くなり、前工程が終わった荷物が滞留することがあります。その滞留した荷物もそうですが、入庫してきた荷物が収納しきれない場合には、仮置きしておくこともあるでしょう。このような滞留や仮置きはムダです。

物流の一斉作業は効率的?

物流で荷受や検品、格納のそれぞれの作業を、倉庫の担当者全員でそれぞれ一斉に作業を行ったら、それは効率的でしょうか? トヨタ生産方式の効率化は、その真逆です。

リードタイム短縮と整流化

整流化とは、物流の作業工程で分岐や合流する工程を無くして簡素化し、一気通貫の流れをつくることです。リードタイムを短縮するための方法の一種です。

省人化の方法

トヨタ生産方式では、改善によって一人単位で人を減らすことを「省人化」といいます。とある作業を改善して0.5人の人工が減ったとしても、そこには一人必要ですので、省人化とは言えません。

物流の必要工数の見直し方

物流では様々な工程があり、それらの工数を見直して効率化することで、毎日の積み重ねのムリ・ムダ・ムラの低減が可能となり、出荷ミスだけでなくコスト削減にもつながります。

トヨタ生産方式での工数の考え方

トヨタ生産方式では、工数に人を割り当てるのではなく、必要な仕事量に対して適切な工数や人を割り当てることを基本としています。

標準時間を守るために

標準時間を決めても作業量によってペースが速くなったり、のんびりしたりと、作業時間が異なってしまっては意味がありません。そこで、現場の状況に合わせたペースメーカーを設置することが大切です。

トヨタ生産方式の標準作業とは

トヨタ生産方式では、誰もがムダの無い同じ手順で効率的な作業が出来るやり方を標準作業と呼びます。標準作業は一度作れば終わりでなく、改善されていきます。物流でも、標準作業が改訂されていない現場は、改善が進んでいない事を意味します。

在庫の目標管理

適性在庫運用を1歩進めて、目標管理にについて考えたいと思います。目標管理を導入することで、さらに在庫のムダを軽減することができます。

適正在庫を始めませんか?

適性在庫を行うための最初のステップは「基準在庫を決めること」。基準在庫は、調達リードタイム内における平均出荷数、調達リードタイム内における変動対応分、最低限の安全在庫の加算で求められます。

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